英語では、one book, two cats, three carsというところを、日本語では1冊の本、2匹の猫、3台の車というように数える言葉(助数詞)がありますね。
中国語にも日本語と同じように数えることば(量詞)があります。
数える言葉は奥が深いですね。日本語でもときどき分からなくなります。魚を数えるのは~匹それとも~尾?イカは~杯ではタコは?タンスは~棹とか、いつ使うんだろうというようなものもちゃんとあったりします。
中国語の量詞もたくさんありますが、まずは普段よく使うものから覚えていきましょう。
台湾華語の検定試験TOCFLの運営団体が公表している単語リストのうち、初級に当たるBand Aまでの範囲でここに挙げる15の量詞が出てきます。
本 běn
本、雑誌を数えます。
例 我昨天買了一本書。
wǒ zuó tiān mǎi le yī běn shū
私は昨日本を一冊買いました。
張 zhāng
平面的な広がりのあるものを数えます。
例 我要買兩張門票。
wǒ yào mǎi liǎng zhāng mén piào
私は入場券を2枚買いたい。
これ、ちょっとクセ者です。
ここまで読むと、「オッケー、『張』は日本語の『~枚』ってことねー」と思いますよね。
でも、中国語では、ベッドや机もこの「張」で数えるんですよ。
這間房間裡有兩張床。
zhè jiān fáng jiān lǐ yǒu liǎng zhāng chuáng
この部屋にはベッドが2台ある。
日本語で「2枚のベッド」はおかしいですね。
中国語の「張」は平面的な広がりに着目しますから、ベッドの人が寝そべる面をとらえて、「張」を使うんですね。
では、「枚」は中国語にはないのでしょうか?
あります。例えば、
她拿到了兩枚金牌。
tā ná dào le liǎng méi jīn pái
金メダル、2枚です。
でも、中国語の「枚」それだけじゃありません。なんと火箭 huǒ jiàn (ロケット) なんかも数えます。日本語とだいぶ違いますね。
隻 zhī
生き物を数えます。
家畜は「頭 tóu」で数えたり、馬は「匹 pǐ」で数えることがありますが、まずはキホンの「隻」を覚えましょう。
これとよく似た漢字を使うものもを次にあげますよ。注意してくださいね。
雙 shuāng
隹がふたつ隹隹になりました。
雙これから連想できますが、二つでワンセットになっているものを数えるのがこの雙 です。例えば靴下などはこれで数えます。
日本の字体だと「双」にあたります。ふたご「双子」の双ですね。
件 jiàn
服と事を数えます。 シャツを2枚買ったとか、ひとつ君に伝えたいことがあるんだ…なんて言うときの「ひとつ」です。
我買了兩件襯衫。
wǒ mǎi le liǎng jiàn chèn shān
私はシャツを2枚買いました。
我想告訴你一件事。
wǒ xiǎng gào sù nǐ yī jiàn shì
あなたにひとつ伝えたいことがあります。
片 piàn
広がりのあるもの、例えば一片大海 yī piàn dà hǎi といえば水平線が広がるような海です。
ただ、そこまで広くなくても、平べったいものにも使いますね。
例えばお刺身って中国語で何ていうか知っていますか?
生魚片 shēng yú piàn ですね。みんな大好き炸雞排 zhà jī pái、あれも片で数えます。そろそろ台湾行きたいですね。
枝 zhī
棒状のものを数えます。もとはやはり枝を数えるものです。
鉛筆一本とか、あとは携帯電話も枝で数えることがありますよ。
一枝鉛筆 yì zhī qiān bǐ 鉛筆一本
一枝手機 yì zhī shǒu jī 携帯電話一台
間 jiān
部屋を数えます
我想要一間自己的房間
wǒ xiǎng yào yī jiān zì jǐ de fáng jiān
私は自分の部屋がほしい。
條 tiáo
中心的な用法としては、細長いものを数えます。蛇 shé、路 lù、河 hé、褲子 kù zǐ(ズボン)などなど。
ほんとは「條」はもっともっと多義的なんですが、まずは、「細長いものを数える」と思っておいてください。
位 wèi
人を数えるときには「個 gè」を使いますが、相手を尊重する意味を込めて「位」を使うことがあります。
「このひと」というときに「這 個 人」といえば、とくに敬意はなくノーマルですが、
ちょっと尊重して「この方」くらいにしたいときには
這位先生
になります。
這位人は言いません、「位」の丁寧さと「人」のぶっきらぼうさがぶつかってしまうんでしょうね。
杯 bēi
漢字見ての通り、一杯、二杯と数えるときに使います。
瓶 píng
ボトルを数えます
包 bāo
袋に入ったモノを数えます
碗 wǎn
茶碗やうつわのひと盛りです
盤 pán
盤子はお皿のこと。一皿、ですね。
ここに紹介した15の量詞がおさらいできる単語カードはこちらです。
Quizletを使って単語を増やしましょう。