発音クリニック開催!

学習者それぞれの発音の課題を解決する短期集中レッスンを開講することになりました。その名も「発音クリニック」

8月17日(火)~9月7日(火曜) 全4回

毎週火曜 午後2時~3時

Zoomによるオンラインレッスンです。

4回のレッスンを通して次のことを行います。

発音の仕組みを理解する

改善点をフィードバック

練習方法を提案

成果を確認する

1.発音の仕組みを理解

調音音声学に基づき、音声の仕組みを理屈で理解できるようになります。

たとえば、こんなことが当たり前の知識となります。

・母音をセルフチェックする3つのポイント

・息の強さではない有気音/無気音の違い

・第2声と第3声の決定的な違い

などなど、中国語に限らず、人間の言語音の生理的側面をちゃんと理解できるようにします。

2.改善点をフィードバック

頭で理屈をしっかり理解したうえで、では自分の発音は「何が、どうずれているのか」を講師が具体的に指摘します。

「具体的に」というのは、たとえば、こんな感じです。

・yuの舌の盛り上がりが後ろに下がっている

・baの頭子音の閉鎖の解放から母音へ移行する間に気息が漏れている

・第2声の出始めの音域が高いためにピッチの正しい上昇カーブが得られない。

などなど。少し理屈っぽく感じるかもしれませんが、現状を正しく認識することで、自分の向かうべき方向も見えてきます。感覚的な表現も試みますが、言語音とは何かという客観的な真実のやり取りができるようになることの方が財産になると思います。

練習方法を提案

2で現状を理解した上で、それを克服する方法を提案します。母語として習得している日本語の言語音を基準として、どう調整していくかという方法を提案します。「どう練習するか」という所まで踏み込みます。

たとえば、

yuの正しい音価を得られないならば、日本語の「い」の舌のポジションを確認し、それから唇をしっかりまるめる練習をします。日本語の「ゆ」との舌の前後位置の違いを認識するために、「ゆ」⇒「い」⇒「yu」のように発音練習を行います。

たとえば、有気音と無気音の区別ができないならば、ba/paを例にとって、3テンポでpa, 2テンポでbaを発音する練習をします。

講師としては、知識をお伝えするだけでなく、最終的にちゃんと正しい音が出せるようにすることを任務だと考えています。正しいアウトプットが出来ていることをご本人と確認し、お墨付きを与えるところまで責任をもって支えていきます。

繰り返し再生できるレッスン動画

レッスンの様子は録画します。いつでも見直して練習する事ができます。定期的に見直すと、自分の進歩が見えます。

十分な自主練習素材を提供します。

レッスンとレッスンの合間で忘れてしまわないように、十分な量の課題をご準備頂きます。ただし、取り組みは任意です。

体験レッスン後に受講を決められます。

試しに第1回レッスンを受講して、そのあとで正式に受講を決めていただいて結構です。第1回レッスンのみでやめてしまう場合は受講料は不要です。

全4回のうち

第1回は声調、第2回は母音をテーマとします。この2点が中国語の音声の中でもっとも重要です。第3回は子音、4回はこれらをまとめた総合練習です。

お申込みはこちらから

毎週火曜 14:00~15:00

受講料:全4回 1万5千円(教材費込み)

定員は3名までとします。ご希望があれば別途マンツーマンレッスンも承りますが、他の人のパフォーマンスを聞くことは、自分の音声の上達にも意味があります。

もしよろしければ、8月7日のオンライン無料セミナーにもご参加ください。

講師による発音矯正の様子がご覧になれます。

講師はこんな人

もう昔の話になってしまいますが…大学院で言語学を専攻していました(修士課程2000-2003年, 博士課程2006-2010年)。具体的には中国の少数民族の村に住み込んで、そので話されている言語の音声や文法を記述するということをやっていました。

辞書もないことばを自分の耳を頼りに記録する為には、事前に調音音声学的な訓練をみっちり行います。そうして聞こえる音声を手掛かりに調音の機構を弁別し、IPA(国際音声字母)という音声記号を用いて書き留めていきます。念のために申し上げると、これは、自分に特別な技能があるかのように喧伝しているわけではありません。言語学科出身者の標準的な技能として、人並の知識と言語音を弁別する実地能力の裏付けとしてこれまでの経歴をお話ししました。

 昔取った杵柄といいますか、この頃に会得した技能は、語学教師を本業とする現在にも役立っています。

 子どものころ自転車に乗れるようになると、大人になって久しぶりに乗っても必ず乗れます。同様に、若いころに習得した調音音声学の技能は今でも有用であり、これは受講生の皆様にとっても同じです。

 中国語学習について言えば、私自身も皆様と同様に日本語母語話者として、成人後に中国語の学習をはじめました。

その過程で自分が直面した課題と克服方法は皆さんと共有できるところが大いにあります。

また、これまで多くの中国語学習者と接してきたので、私も含めた日本人が誤りやすい点はだいたい予測がつき、的を得た指導が可能です。

私個人としては、講師は受講生が泡を吹いてひっくり返るくらいの圧倒的な中国語力と日本語力が必要だと考えており、その点で私はまだ勉強中の身ではありますが、レッスンを通して皆さんのなかで「何かが変わった」という実感が得られるようなレッスンを行ってまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。